不動産の売買における
司法書士の役割
司法書士 田中 祥雄

 

Q1

不動産の売買における司法書士の役割を教えてください。

 

A1 司法書士は、不動産登記や商業登記の申請手続の代理の他に、供託手続の代理、訴状や破産の申立て、支払督促等、裁判所や検察庁へ提出する書類の作成を行うのが主な仕事です。 不動産の売買では、司法書士は通常、決済迄に当事者や銀行、仲介業者とよく打ち合わせをし、また、法務局で登記簿や図面を調査した上で、必要書類を作成します。決済当日には売主と買主双方の間に立ち、当事者がトラブルなく売買できるように、本人の確認及びその売却意思と登記手続に必要な書類(権利証、印鑑証明書等、所有権移転に必要な書類や、担保権に関する書類)を確認します。従って、司法書士が「問題なし」と判断した時点で、はじめて買主は代金の支払いを行い、売主は売買代金を受け取ることができます。 そして、決済を確認したのち、司法書士は当事者双方から依頼を受けた登記申請をし、権利証を買主へ返却するまでの法務局における一連の必要な手続を責任持って行うことになります。 権利関係が複雑に入り組んだ、昨今の不動産取引の中で、司法書士は皆さんの大切な財産を守るために重要な任務を負っています。

 

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