住宅の品質確保の促進等に
関する法律Q&A
一級建築士 松浦 大吉

 

Q7

住宅の性能を計る9項目とはどのような項目ですか?

 

A7
構造の安定
地震や風・積雪等による建物の強さを評価するもので壁量及び耐荷重・地盤の許容支持力・基礎の構造・形式等により判断されます。
火災時の安全
火災が発生した時の早期感知のしやすさ、又は建物の燃えにくさ、及び3階からの脱出の方法等から評価するもので自動火災報知設備・警報器・避難器具・外壁開口部等の火災への強さで判断されます。
劣化の軽減
木材の腐朽・建物の劣化を評価するもので外壁の軸組み及び土台の防腐・防蟻、水を使用する部分の防水・基礎の高さ・床下の防湿・換気・小屋裏の換気等で判断されます。
維持管理の配慮
給排水管とガス管の維持管理面で評価するもので、それらが点検・清掃・修繕がしやすいか否かで判断されます。
温熱環境
住宅の断熱等、省エネルギーの程度により評価するもので、建物全体の断熱・開口部の断熱性能・日射遮断・気密度より判断されます。
空気環境
室内の空気の清浄さを評価するもので、内装材の使用材料及び化学物質の放散量・住宅全体の換気・局所の換気の対策等により判断されます。
光・視環境
建物の居室の開口部の面積の多少で評価するもので単純開口率(居室の床面積に対する開口部の面積割合)又、方位別開口率(居室の開口面積が、東・西・南・北・真上の各方向に対してどのような割合で向いているか)により判断されます。
音環境
外部からの騒音の遮断の程度により評価するもので、外壁の開口部の遮音等級により判断されます。
高齢者等への配慮
身体機能が低下した時の住宅内の移動の安全性及び介助の容易性で評価するもので部屋の配置・段差の解消・階段の安全性・手摺りの設置・通路及び出入口の幅員・寝室・便所・浴室の基準より判断されます。

以上の9項目です。