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次の日、太りきったMIlを長男と運転を交代しながら、正面に、ウエデングドレスを全身纏ったマウント「ドラム」(標高約3600m)、その背後に、マウント「サンフォード」を眺めながら、1号線を東方へとたよた走らす。全く同じ眺めが続き、欠伸が続くが、突然、ムースが飛び出すなどして目は離せない。1号線と分かれ、4号線を氷河と山岳からなるチュガチ山脈を越えれば、氷蝕された湾が広がり、バルデーズの町へ到着する。町のRVステーションにMHを駐車し、三日間のソルトウォーター釣りに挑戦することとする。まず、フェリー桟橋から釣り始める。木製の桟橋では、地元の人たちが、ルアーを投げ、シルバーサーモンを狙っているが、あまり釣果はないようである。しかたなく、日本から持ち込んだサビキを試してみる。サビキは効果覿面で、ニシンが入れ食いで、まわりの釣り人もその釣果にびっくりし、放り出したニシンをバケツに投げ入れている。もっとも、その日の晩飯用にキープしたものをバター焼きにして食べてみたが、とても食えたものでなかった。大方、バケツに入れたものは、犬の餌であろう。しかし、桟橋の真下で、アザラシとラッコが、釣り人が解体したサーモンの残りをあさっている光景は、いかにもアラスカ的である。 |
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桟橋からのサーモンも結局釣果なく、釣り舟を予約し、町を散策する。早朝、我々三名とその他釣り人二名は、湾内の釣り場をめざした。釣り船は小奇麗で、コーヒーやスナック菓子をふるまわれ、シルバーサーモンのヒットを待つ。釣り人はなにもすることなく、船長とその助手である14歳の娘がかいがいしく動いている。突然「フイシュオン!」と船長が雄叫びをあげ、あらかじめくじ引きできめていた順番に従いロツドが漉される。1番目は次男である。おおきくロツドをしならせ引き寄せる。取り込みの際、少しファイトするが、難なく70〜80cmサイズのシルバーサーモンをタモに収め、バットで悶絶させる。この繰り返しである。あっという間に、三人で36匹のサーモンをゲットし、これで土産ができたと意気揚揚、港にひきあげる。係留桟橋で、船長と娘が、サーモンを解体する。解体は大雑把で、両面をスライスし、頭部と骨の部分そして腹から出てきた筋子は海に投げ込んでいく。筋子は食べないのであろうか、あわてて筋子の一部をキープするよう要求する。スライスされたお土産は、有料だが、真空パックし、冷凍保存してもらえる。その日の晩餐は、豪華であった。イクラ丼にサーモンのバター焼き、ルイベなどなど。もっとも、ルイベは、冷凍では細菌が死滅せず危険とのことであるが、一番おいしいため、危険覚悟で、食べに食べた。その後、毎日サーモンづくしのため、いやになり、お土産の量が増え、持ち帰るのに苦労した。お土産ができ、不十分ながら釣りもしたので、アンカレツジへひきあげることとした。
今回、はじめてのアラスカであり、モーターホームであり、釣りであったため、失敗も多く、情報・装備が不備なため、本来の目的が達成できなかったが、次回、挑戦するときは、本当のアラスカと釣りが堪能できるものと期待して、アンカレツジ空港を後にした。 |
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