★ 登記簿編 ★

登記簿って何ですか

登記簿には、一般的に知られている不動産に関する不動産登記簿や、会社の登記が記載されている商業登記簿がありますが、これらの他に、船舶の登記がある船舶登記簿や、最近法制化された成年後見人の登記簿などがあります。

 

登記情報がインターネットでも見られるって本当?

世の中、インターネットが急速に普及し始めている中、今までは登記所へ出向かなければ見ることのできなかった、不動産や会社等の登記情報が、今年の9月25日から、全国の主要都市の一部(大阪では北・天王寺・茨木の各法務局管轄)を第1次として、自宅や会社からインターネットで確認できるようになりました。このサービスを利用するためには、予め、財団法人民事法務協会との間で、情報提供の契約を結び、利用者のIDとパスワードの交付を受ける必要があります。また、登録費用(個人;300円、法人;740円)のほか、利用料金として1件あたり 980円(不動産の、所有権の登記名義人のみを内容とする情報については470円)が必要です。詳しくは、h t t p://www.t o u ki.o r.j p/ まで。

 

登記簿謄本と全部事項証明書の違いはあるのですか

従来は、登記簿という簿冊をコピーしたものを登記簿の謄本と呼んで親しまれてきましたが、前問のようにコンピュータ化に向けて、登記の事項を全てコンピュータに記録し、その事項を出力したものを登記簿の謄本にかえて交付されるようになっています。阪神館ではほとんどの法務局がその移行を終えています。ですから、従来の登記簿謄本と記載の内容は同じです。

 

閉鎖登記簿のことを教えてください

たとえば、登記されている建物が取り壊された場合に、当事者の申請により「滅失登記」がされると、その建物登記簿は通常の閲覧(要約書)や登記簿謄本 (全部事項証明書)といった形ではなく、「閉鎖登記簿」(閉鎖事項全部証明書)として、通常の登記簿とは別に編集されることになります。過去の歴史や経過を調査する際には重要な役割を果たす登記簿です。ある土地が、他の土地に合筆された場合に、吸収された土地の登記簿も建物同様、閉鎖登記簿となります。

 

登記簿には表示登記と権利の登記があると聞いたのですがその違・いは何すか

「表示登記」は主にその土地の面積や建物の種類・構造などたくさんある土地や建物を登記上、特定し、皆さんが目で見て判る部分を公に表す役割を持った登記のことで、登記簿の内「表題部」欄へ記載されます。そして、これらの登記手続きをするためには、当然、測量の技術や知識が必要ですので「土地家屋調査士」が国家資格者として担当することとなっています。
また、登記簿には「甲区」「乙区」と呼ばれている部分があります。これらは、一般的に「権利の登記」と言われていて、その土地や建物の所有権者や抵当権等の担保権者といった、皆さんが目で見ても判らない、いわゆる「権利」を登記簿上目に見えて判るようにしています。そのことによって、その不動産を買ったり、担保に入れようとする人々の取引の安全を図っているのです。
 そして、これらの登記手続きは主に「司法書士」が申請手続の代理をすることとなっています。

 

登記簿の仕組みについて教えてください。

登記簿は「表題部」と「甲区」「乙区」も3つの部によって構成されていて、順番ものこの順番で綴じられていますが、中には「甲区」「乙区」のないもの「乙区」だけがないものもあります。

 

表題部にはどんな事項が記載されていますか

「表題部」には一般的に「表示の登記」と言われているところの、土地や建物の所在や面積、「宅地」や「畑」といった地目、また「居宅」や「店舗」といった種類や「木造」や「鉄筋コンクリート造」といった建物の構造などが記載されています。

 

甲区にはどんな事項が記載されていますか

登記簿の甲区には所有権に関する事項として、以前の所有者や現在の所有者が登記されていて、「誰」が」「いつ」「どんな原因で」その不動産を取得したのかといった事項以外に、例えば、税金の滞納や強制競売の開始などの場合に登記される「差押」や裁判上の争いの基づく「処分禁止の仮処分」など、一般の方にとってはびっくりするような登記もこの「甲区」にされています。

 

乙区にはどんな事項が記載されていますか。

「乙区」には、例えば、住宅ローンや事業用の融資を受けた場合に設定される抵当権や根抵当権、その不動産を第三者に貸している場合に設定されている、貸借権や地上権・地役権などといった、所有権以外の権利に関する事項が登記されています。
皆さんが不動産を買おうとするとき、、その不動産の登記簿を一度見られることをおすすめします。法務局には、住宅地図や公図、地積測量図、建物図面といった基本的な資料も備えられています。
一生に何度とない、大切な財産のことです。自分なりに研究してみることも大切なことだと思います。

 

戻る